若き名手たちの魅惑の競演
かたや、ハイフェッツ国際ヴァイオリン・コンクールと東京国際ヴィオラ・コンクールを制し、ふたつの楽器を持ち替える異色のソリストとして活躍するセルゲイ・マーロフ。かたや、チャイコフスキー国際コンクールのチェロ部門を制し、スマートかつ洗練されたプレイぶりで人気を博すセルゲイ・アントノフ。同じロシア出身で同世代でもあり、共に楽壇に旋風を巻き起こす“2人のセルゲイ”が、揃って日経ミューズサロンに登場する。ステージではまず、オネゲルの「ヴァイオリンとチェロのためのソナチネ」をデュオで披露。続いて、マーロフがヴァイオリンで、バッハの「パルティータ第2番」、アントノフが同じく「チェロ組曲第3番」を、それぞれ無伴奏で弾き、最後はラヴェルの難曲「ヴァイオリンとチェロのためソナタ」で締め括る。マーロフはバロックを得意としている一方、アントノフは無伴奏作品は日本での初披露とあって、特にバッハは要注目。2人の俊英の、熱き想いがほとばしるステージとなろう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年9月号から)
10/8(水)18:30 日経ホール
問:日経ミューズサロン事務局03-3943-7066
http://www.nikkei-hall.com