樋口達哉のオペラ《道化師》

憧れのカニオ役に初挑戦、渾身の演技に期待

樋口達哉 (c)Yoshinobu FUKAYA/auraY2

 二期会を代表するトップ・テノール樋口達哉。リリックな声を持ち味としてキャリアを積み重ねてきたが、近年、声が太く、ドッシリとしてきた。そんな変化に対応して徐々にヴェリズモのレパートリーを充実させ、たどり着いたのがレオンカヴァッロ《道化師》だ。2018年に自身がプロデュースする「樋口達哉のオペラ」を発足、第1弾としてプレ・コンサートを上演。そして22年1月に《道化師》全曲上演が行われる(本来は20年に行われるはずだったのだがコロナ禍のために延期された)。

 樋口は《道化師》のカニオを歌うのが「長年の夢」と語っていた。妻に裏切られながらも道化役で舞台に立たなければならない悲哀、そして逆上の結末を、歌い手としては円熟期に入った樋口がどう演じるのか。相手役のネッダに佐藤美枝子、狂言回しのトニオに豊嶋祐壹らキャスト陣も実力派揃い。佐藤正浩指揮のザ・オペラバンド・アンサンブルがバックを支える。岩田達宗の演出も楽しみだ。
文:室田尚子
(ぶらあぼ2021年12月号より)

2022.1/29(土)15:00 紀尾井ホール
問:二期会チケットセンター03-3796-1831 
https://tatsuyanoopera.com