9月26日から10月10日にかけてドイツ・ハノーファーで行われていたヨーゼフ・ヨアヒム・ハノーファー国際ヴァイオリンコンクールで、吉田南が入賞した。同コンクールは、ブラームスのヴァイオリン協奏曲の初演者としても知られるヨーゼフ・ヨアヒムの名を冠し、1991年に創設された。3年に一度開催されており、過去には、神谷美千子(1997)や三浦文彰(2009)が優勝している。
今年は160名以上の応募があり、16ヵ国より31名(うち4名が棄権)が予選に参加した。本選には4人のファイナリストが勝ち進んだ。今回から、本選で順位はつけず、ファイナリスト全員を入賞とし、1名にヨーゼフ・ヨアヒム賞、そのほか聴衆賞などの各賞を授与する形となった。入賞者には、10,000ユーロが贈られる。
最終結果は以下の通り。
第11回 ハノーファー国際ヴァイオリン・コンクール 入賞者
◎Maria Ioudenitch(アメリカ) ヨーゼフ・ヨアヒム賞、最優秀委嘱作品演奏賞、室内楽賞 他
◎Javier Comesaña(スペイン) ジョヴァンニ・バッティスタ・グァダニーニ(1765年製)3年間貸与
◎Chiara Sannicandro(ドイツ) 聴衆賞
◎吉田南(日本)
吉田は、奈良県出身の23歳。桐朋女子高等学校音楽科を首席卒業および桐朋学園大学ソリストディプロマコースを修了。現在、ボストンのニューイングランド音楽院と東京音楽大学アーティストディプロマコースに在学中。これまで、ミリアム・フリード、原田幸一郎、岩谷(鷲尾)悠子、岡本智紗子の各氏に師事。2014年、日本音楽コンクール第1位。15年、シベリウス国際ヴァイオリンコンクールで入賞(聴衆賞も受賞)し、翌16年にはモントリオール国際音楽コンクールで第3位となった。第7回岩谷時子賞 Foundation for youth、第3回アリオン音楽賞を受賞している。
使用楽器は、1716年製ストラディヴァリウス「ブース」。
👉 吉田南公演情報
The Joseph Joachim International Violin Competition Hannover
https://www.jjv-hannover.de