【CD】ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第5番&第15番/ウェールズ弦楽四重奏団

 桐朋学園出身、バーゼル音楽院にてライナー・シュミット(ハーゲン四重奏団)の下で研鑽を積んだ4人による、2017年よりスタートしたベートーヴェン弦楽四重奏曲・全曲録音シリーズの半ばとなる第四弾。今回は迷いなき古典的名曲の第5番イ長調と最高傑作である第15番イ短調という同主調2曲の組み合わせ。コロナ禍による緊急事態宣言がいったん解除され、感染第2波が迫りくる中での録音であったとか。それだけに第15番第3楽章の冒頭に、体調不良から回復した“楽聖”によって添えられた「病から癒えし者の神への聖なる感謝の歌」という言葉が真に迫るはず。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2021年1月号より)

【information】
CD『ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第5番&第15番/ウェールズ弦楽四重奏団』

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番、同第15番

ウェールズ弦楽四重奏団
【﨑谷直人 三原久遠(以上ヴァイオリン) 横溝耕一(ヴィオラ) 富岡廉太郎(チェロ)】

フォンテック
FOCD9839 ¥2800+税