ウィーン少年合唱団

今だからこそ心にしみる安らぎの「天使の歌声」を

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 新型コロナウイルスの感染拡大により5月〜6月の来日が中止となったウィーン少年合唱団だが、この秋、改めて来日ツアーを行うことが発表された。来日するのはカペルマイスターのマノロ・カニンが率いるブルックナー組。コロナ禍を乗り越える希望を込めて、プログラムには「Together(ともに)」というメッセージが込められる。

 公演は9月22日から10月19日まで、全国各地で開催される。東京では6公演が開かれる。プログラムはAプロとBプロの2種類。いずれのプログラムでも共通するのは、ヨハン・シュトラウスⅡの「美しく青きドナウ」や「トリッチ・トラッチ・ポルカ」、ピアソラの「リベルタンゴ」、菅野よう子の「花は咲く」といった、おなじみの名曲。それぞれのプログラムごとに、グレゴリオ聖歌やヴィヴァルディ、パーセルらの古楽、オーストリア、ブルガリア、トルコなどヨーロッパ各地の民謡、「ふるさと」「浜辺の歌」といった日本の歌、シューベルトやロッシーニら大作曲家の作品など、実に幅広い時代や地域の歌が選ばれている。ウィーン少年合唱団ならではの清澄な歌唱をたっぷりと楽しむことができるだろう。

 音楽界では長らく演奏会の中止が続いていたが、久しぶりに耳にする「天使の歌声」は、いつにも増して心地よい安らぎをもたらしてくれるのではないだろうか。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2020年7月号より)

*新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響による日本政府の入国制限及び、国内外での感染終息の見通しが立たないため、本公演は中止となりました。(7/9主催者発表)
詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。

2020.9/22(火・祝)14:00、10/8(木)19:00、10/19(月)13:00 東京オペラシティ コンサートホール
9/30(水)19:00、10/1(木)14:00 東京芸術劇場コンサートホール
10/14(水)11:00 東京文化会館
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 
https://www.japanarts.co.jp
※公演によりプログラムは異なります。全国ツアー、発売日の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。