長年のパートナーが繰り出す絶妙なデュオの悦び
楽壇きっての“おしどり夫婦”が紡ぐ音色が、幸せを運んでくる。わが国を代表するファゴットの名匠・岡崎耕治と、その妻であり、国内外の檜舞台で名演を重ねてきたピアノの名手・岡崎悦子。今回のリサイタルでは、ラフマニノフやダンヒルなど、デュオでの佳品に加えて、悦子のソロによる名曲もじっくり愉しむ。
ドイツ・デトモルト音大に学び、NHK交響楽団首席奏者を務めた一方、日本では稀有なファゴットのソリストとして活躍する耕治。悦子も同じデトモルト音大を卒業し、リサイタル活動や国内外のオーケストラとの共演で活躍、同時代作品の紹介にも力を注ぐ。2人はステージや録音でも、互いに重要なパートナーだ。
今回のステージでは、チェロ作品から耕治が自ら編曲し、一昨年に発表したアルバム(マイスター・ミュージック)にも収録したラフマニノフのソナタに加えて、ダンヒル「叙情組曲」を披露。さらに、悦子がソロでショパン「24の前奏曲」と、バッハ「平均律クラヴィーア曲集第2巻」から第4番(嬰ハ短調)を弾く。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年9月号より)
2018.10/31(水)19:00 トッパンホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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