ボーダーレスな音の酒宴
若き音楽の志士たちが、新たなる響きの道を斬り拓く。「直会」はヴァイオリンなどの西洋楽器にバンドネオンや尺八までもが加わったユニークなグループ。日本を含めた世界中の民謡や民族音楽、タンゴやジャズなど、ボーダーレスなレパートリーを“唯一無二”のサウンドで紡ぐ。
「直会」は水村浩司(ヴァイオリン)、印田陽介(チェロ)、三枝伸太郎(ピアノ)、仁詩(バンドネオン)、熊本比呂志(パーカッション)、石垣征山(尺八)と、各々のフィールドで活躍する俊英たちで構成。グループ名は、「神事を終えて、神酒をおろしていただく宴」に由来している。
昨年リリースのファースト・アルバムでは、「ハンガリー舞曲第5番」などクラシック音楽から、アイリッシュの伝統的バラッドで、サイモン&ガーファンクルの歌でも有名な「スカボロー・フェア」、さらに福岡の「黒田節」といった日本の民謡まで、守備範囲の広さをみせた。今回のライヴでも、多彩な「耳慣れた旋律」が、未体験の響きを纏って姿を現し、聴く者を驚かせるに違いない。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年6月号より)
2018.6/9(土)13:30 渋谷/l’atelier by apc
問:マリーコンツェルト03-6914-2234
http://bnpatos.wixsite.com/naorai/