楽聖の活気に満ちた作品を名手の共演で
日本を代表するピアニストであり、世界からも熱い注目を集める小菅優。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の録音を完成させた彼女は「ベートーヴェン詣」と題し、ベートーヴェンのピアノ付き作品をすべて取り上げるコンサートシリーズを行っている。
今回はヨーロッパを拠点に活躍し、小菅とは度々共演を重ね深い信頼関係で結ばれているチェリストの石坂団十郎を共演者に迎え、ベートーヴェンのチェロ・ソナタや変奏曲を全2回シリーズで全曲演奏する。6月に行われる第1回では第1、2、4番のソナタと共にモーツァルトのオペラ《魔笛》やヘンデルのオラトリオ「マカベウスのユダ」の主題による変奏曲を披露。若きベートーヴェンの挑戦と活気に満ちた作品を、二人の情熱的な演奏家が力強い音色と圧倒的な技術で魅せる。また、12月の第2回では、第3、5番のソナタなどをとりあげる。会場となる第一生命ホールは室内楽を楽しむ最高の音環境。ベートーヴェンのチェロ作品全曲演奏という貴重な機会をぜひ名演で味わおう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2018年5月号より)
【Ⅰ】2018.6/15(金)19:00
【Ⅱ】2018.12/15(土)14:00
第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net/