第10回 トッパン チャリティーコンサート TSUKEMEN(インストゥルメンタル・ユニット)

 活版印刷技術と楽譜との深い関わりをふまえ、近年はクラシック音楽を軸とした社会文化への貢献事業にも熱心な凸版印刷。2008年に始まった、主にアジアの途上国における識字教育支援を目的とした『トッパン チャリティーコンサート』もそのひとつであり、前回(2016年3月)も200万円以上をユネスコ・アジア文化センター(ACCU)に寄附する実績をあげ、その資金は、ACCUがカンボジアで実施している「SMILE Asia プロジェクト(母子保健をテーマにした識字教育事業)」に活用される予定になっている。
素晴らしい音響を誇るトッパンホールを会場としたチャリティーコンサートは、クラシック・コンサートとしても本格的。それは、前回の仲道郁代(ピアノ)と吉田恭子(ヴァイオリン)、前々回の小菅優(ピアノ)と林美智子(メゾソプラノ)ら実力派がずらりと並んだ過去の出演者からも明らかだ。
来年3月開催の記念すべき第10回には、TAIRIKUとKENTA(共にヴァイオリン)、SUGURU(ピアノ)の3人からなる俊英ユニット、TSUKEMENが登場。楽器本来が持つ「生音」ライヴにこだわり、国内で年間100本に迫る公演を実施して人気を集めているほか、ドイツではシュトゥットガルト室内管弦楽団と共演、ウィーンでは楽友協会のステージに出演と、海外でも名だたる成功を収めている実力派。王道クラシックの名曲を始め、ジャズや映画音楽に加えてそれぞれが作曲を手掛けたオリジナルなど多彩な楽曲で、本シリーズでは初の試みとなる単独アーティストとして2公演のステージで観客を魅了する。
文:東端哲也
(ぶらあぼ 2016年12月号から)

2017.3/1(水)、3/2(木)各日19:00 トッパンホール
問:トッパンホールチケットセンター03-5840-2222
http://www.toppan.co.jp/