Photo/主催者提供
日本歌曲の魅力を広く伝えることを目的に開催されている「平井康三郎声楽コンクール」(主催:平井康三郎声楽コンクール実行委員会/会長:平井丈一朗 実行委員長:平井秀明)の本選が、10月16日に渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール行われ、第5回大会の結果が発表された。
本コンクールは、〈平城山〉〈九十九里浜〉〈とんぼのめがね〉など数多くの名曲で知られる作曲家・平井康三郎(1910–2002)の功績を顕彰し、彼が生涯をかけて追求した“日本語による芸術歌曲”の真価を次代へと伝えることを目的としている。平井は「演奏は作曲と表裏一体である」と語り、演奏家の育成にも尽力した。こうした理念のもと、確かな声楽技術と豊かな音楽性、美しい日本語表現を備えた歌い手の発掘を目指している。

第1位:森翔梧(バリトン)
高知県出身。新国立劇場オペラ研修所修了。奏楽堂日本歌曲コンクール第1位、日本トスティ歌曲コンクール2023で第1位ほか受賞歴多数。これまでに声楽を原豊子、直野資、永井和子に師事。

第2位:三木麻衣子(ソプラノ)
相愛大学声楽学科卒業。日本古謡・民謡風歌曲にも取り組み、第16回藤井清水音楽コンクール最優秀賞、、日本歌曲振興波の会 第22 回日本歌曲コンクール第3位などの入賞歴がある。

第3位:石山夢乃(ソプラノ)
東京藝術大学卒業。第70回瀧廉太郎記念全日本高等学校声楽コンクール優秀賞、第4 回国際声楽コンクール東京グランプリ部門第3位ほか受賞。川原敦子、三縄みどり、高橋薫子の各氏に師事。
奨励賞:西村知花子(ソプラノ)
国立音楽大学大学院修了。二期会会員。令和元年度 奏楽堂日本歌曲コンクール第3位。サントリーホールでの「合唱幻想曲」でソリストを務める。ロータリー財団奨学生としてローマへ留学。
入選(50音順):
石井初美(ソプラノ)/河合美紀(メゾソプラノ)/河野愛留(ソプラノ)/木村浩子(ソプラノ)/齋藤渉(バリトン)/髙階真子(ソプラノ)

入賞・入選者による「入賞・入選記念コンサート」は、11月7日、康三郎の墓がある東京・南青山の梅窓院 祖師堂にて開催される。出演者全員がコンクール課題曲を独唱するほか、平井康三郎の代表作〈ゆりかご〉〈甲斐の峡〉などが、入賞者らによる特別編成の合唱で披露される。
第5回平井康三郎声楽コンクール《入賞・入選記念コンサート》
2025.11/7(金)18:30 東京/梅窓院・祖師堂
問:平井康三郎声楽コンクール実行委員会 事務局 03-6403-9846
https://www.arioso.co.jp/vocal-competition

