新世代の名手たちの共演
約1,230席という空間の中でオーケストラの音がダイレクトに、そしてパワフルに体感できる、東京シティ・フィルの「ティアラこうとう定期演奏会」。初台の東京オペラシティにおける定期演奏会とは別の魅力を持つ年4回のシリーズだが、7月18日に行われる第42回は指揮者もソリストも新鮮な顔ぶれだ。
指揮台に立つのは、近年特に知名度や評価が上がっている大井剛史。現在、ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉(常任指揮者)、山形交響楽団(正指揮者)、東京佼成ウインドオーケストラ(正指揮者)というポストに就き、コンサートだけではなくバレエやオペラ公演の指揮でも注目を集めている指揮者だ。コンサートのメインはブラームスの交響曲第1番だけに、ドイツ音楽との相性やオーケストラ操縦術など、この指揮者を知るには最適。気になる指揮者だったから聴いてみようか、という方には特にお薦めだ。
ソリストとして登場し、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を弾くのは、高校生ながらすでに国内外のコンクールで好成績を残し、存在感をアピールしている山﨑亮汰。2014年にはピティナ主催のピアノコンペティションで特級グランプリを獲得し、今年はラ・フォル・ジュルネ(東京)における丸の内エリア・コンサートにも登場して人気を集めたという逸材だ。これから先の成長が楽しみなアーティストに出会えるコンサートだが、求めやすいチケット代の設定(S席3,700円)もポイント!
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年7月号から)
第42回 ティアラこうとう定期演奏会
7/18(土)14:00 ティアラこうとう
問:東京シティ・フィルチケットサービス03-5624-4002
http://www.cityphil.jp