12月のアンサンブル・ノマド定期は魅力いっぱいのプログラム。まずはシューベルトをライフワークにしてきた高橋アキが登場してピアノ五重奏「鱒」に初挑戦。原曲の弦楽セクションはピアニスト・作曲家として活躍する田中翔一朗が編曲した、フルートやクラリネットが加わるノマド・ヴァージョンだ。
続いてアコーディオン奏者として著名なcobaのギター協奏曲「東京」。ギターの大家・荘村清志が「未来に繰り返し演奏される曲を」と頼み込んでできたメロディアスな曲で、2020年に初演された。再演はこちらも編成を縮小したアンサンブル版で、ハープは篠﨑史子が担当。
さらにcoba自身が登場、ノマドのメンバーを相手に自作でアコーディオンを披露、「ゴヤの夢想」ではノマドの音楽監督である佐藤紀雄がギターで共演する。
多様性をテーマに企画された「語り合う広場」というタイトル通りに、大ベテランたちが曲替わりで次々と登場、ジャンルを超えた対話が繰り広げられることになりそうだ。
文:江藤光紀
(ぶらあぼ2024年12月号より)
アンサンブル・ノマド 第83回定期演奏会 ダイバーシティ・多様性 vol.3 語り合う広場
2024.12/15(日)14:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:キーノート0422-44-1165
https://www.ensemble-nomad.com