新日本フィルが「小澤征爾追悼演奏会」を開催

 世界に大きな衝撃を与えた小澤征爾の逝去から約3ヵ月。新日本フィルハーモニー交響楽団は、楽団の創立者で桂冠名誉指揮者であった同氏を偲び、8⽉31⽇にすみだトリフォニーホールで「小澤征爾追悼演奏会」を開催すると発表した。佐渡裕 、クリスティアン・アルミンク、秋山和慶の3人の指揮者が集結し、ソリストにはチェリストの堤剛を迎える。

小澤征爾 ©Shintaro Shiratori

 1972年、小澤と故・山本直純によって、楽員の自主運営オーケストラとして創設された同楽団。以来、今日まで52年の歴史を刻んできた。今回、改めて”世界のオザワ”の多大な功績を振り返るとともに、日本の音楽界へ遺したものを未来へと受け継いでいきたいという想いから、ゆかりの音楽家たちが集まり、楽団創設者を追悼する機会が実現することとなった。小澤のもとで学び、世界的に活躍する指揮者となった現音楽監督の佐渡。第3代音楽監督のポスト就任の背景には小澤の推薦があったというアルミンク。恩師・齋藤秀雄のもとで学んだ兄弟弟子にあたり、共にサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)創設にも携わった秋山。ソリストを務める堤もやはり齋藤門下で苦楽を共にし、その後もたびたび共演を重ねた。

 小澤と深い関わりのあった人々が顔を揃えることになるこの日、指揮者3名がそれぞれ1曲ずつタクトを執り、追悼の想いを込めた曲や小澤自身が得意とした作品を演奏する予定だという。また、ステージでは佐渡が自ら司会を務める。楽団創立当時、小澤はすでに海外に活躍の場を拡げていたが、忙しい合間を縫って、帰国のたびに新日本フィルの指揮台に立ったというが、そうしたさまざまな想い出のエピソードが語られる機会となるのかもしれない。現在発表されているプログラムは以下の通り。

【Information】
小澤征爾追悼演奏会
2024.8/31(土) 14:00 すみだトリフォニーホール
〈出演者〉
指揮:佐渡裕、クリスティアン・アルミンク、秋山和慶
チェロ:堤剛

〈プログラム〉
R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」 op.35より抜粋
チャイコフスキー:弦楽セレナード ほか

チケット一般発売:6/1(土)

新日本フィルハーモニー交響楽団 ©K.Miura

新日本フィルハーモニー交響楽団
https://www.njp.or.jp