デビュー30周年記念 今川映美子 ピアノリサイタル

節目に挑む二人の巨匠が残した晩年の大作

©武藤 章

 今川映美子は桐朋学園大学在学中にウィーン国立音楽大学へ留学し、同大学院でも研鑽を積んだピアニスト。イタリアのサレルノ国際コンクール最高位をはじめ、数多くの国際コンクールで上位入賞を果たしており、国内外のオーケストラとの共演、明確にコンセプトを打ち出したリサイタルの開催、後進の育成など幅広く活躍している。

 これまでシューベルトのピアノ・ソナタ全曲や、フランスゆかりの作曲家の作品を集めたリサイタルといった多彩なプログラムで聴衆を魅了してきた彼女が、活動30周年を迎えて開始する新しいリサイタル・シリーズは、ベートーヴェンとシューベルト最後の3つのピアノ・ソナタを核としたもの。その第1回となる今回は、ベートーヴェンの第30番にシューベルトの第19番、そしてモーツァルトの第11番「トルコ行進曲付き」が並ぶ。ウィーンとゆかりの深い作曲家たちの作品を、同地で長く学んだ彼女の気品あふれるピアニズムで楽しむことができる。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2024年5月号より)

2024.5/22(水)19:00 王子ホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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