互いに異なる春夏秋冬の味わいを
神奈川フィルハーモニー管弦楽団の首席ソロ・コンサートマスター、石田泰尚が神奈川フィルとともに「2つの四季」を披露する。一つ目の「四季」は、バロック音楽の代表的名曲である、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」。二つ目は、タンゴの革命児ピアソラの「ブエノスアイレスの四季」。
ヴィヴァルディの作品は、春夏秋冬、計4つのヴァイオリン協奏曲からなり、ヴァイオリニストにとって必須のレパートリーである。石田の即興性に富んだ演奏が楽しみだ。ピアソラの「ブエノスアイレスの四季」も、春夏秋冬の4曲からなる作品。もともとタンゴのジャンルに分類されるものであるが、この日はL.A.デシャトニコフが独奏ヴァイオリンと弦楽合奏用に編曲した楽譜、つまりヴァイオリン協奏曲仕立ての版で演奏される。石田のソリストとしての魅力が満喫できるだろう。そして彼と神奈川フィルの弦楽器奏者たちとが、厚い信頼関係で結ばれた演奏を繰り広げるに違いない。
文:山田治生
(ぶらあぼ2024年4月号より)
2024.7/28(日)15:00 ハーモニーホール座間
問:ハーモニーホール座間046-255-1100
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