期待の若手ピアニストが魅せる甘美なロマン派の世界
大田区の地域文化・芸術の活動・発信拠点である大田区民ホール・アプリコ。2023年に開館25周年を迎え、3月にリニューアルオープン。その響きの良さや多彩な周年事業の実施により、注目を集めている。
そんな同ホールで2008年から開催されているのが「アプリコお昼のピアノコンサート」。出演するのはこれからの活躍が期待される若きピアニストたちだ。過去には藤田真央や古海行子など、国内外で活躍している奏者も登場している。現在は若手芸術家の活動を支援する事業「フレンドシップ・アーティスト」のオーディションで選出されたピアニストが出演、未来にはばたく演奏家を発掘している。
第73回の演奏者は、現在、東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程に在学中の尾形祐香。ソロ、アンサンブルと積極的に演奏活動を行いながら、都立総合芸術高等学校音楽科講師も務めるなど、幅広い分野で活躍を続けている。メンデルスゾーンの「無言歌集」からの抜粋にショパンのバラード第1番とロマン派を中心としたプログラムで、アンサンブルで培った歌心や多彩なニュアンスを聴かせてくれることだろう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2024年2月号より)
2024.3/19(火)12:30 大田区民ホール・アプリコ
問:大田区民ホール・アプリコ03-5744-1600
https://www.ota-bunka.or.jp