【CD】ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番 /リシャール=アムラン&モントリオール響

2015年ショパンコンクール第2位、モントリオール生まれのリシャール=アムランが、モントリオール交響楽団、同楽団音楽監督のケント・ナガノと行ったショパン録音。コンクールでも演奏した協奏曲第2番は繰り返し弾いているレパートリーだけに、各場面のコントラストが大胆で息遣いも自然。切々と語りかける1楽章、遅めのテンポでゆったり歌う2楽章、生き生きとしたマズルカの表現がスパイスとなる3楽章へと続く。第1番は、感情を解き放つ場面もどこか落ち着きがあって心地よく、オーケストラがその自由な抑揚に寄り添う。持ち味の優しく包容力あるピアノの音を存分に聴くことができる。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ2019年5月号より)

【Information】
CD『ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番 /リシャール=アムラン&モントリオール響』

ショパン:ピアノ協奏曲第1番・第2番

シャルル・リシャール=アムラン(ピアノ)
ケント・ナガノ(指揮)
モントリオール交響楽団

収録:2018年10月、モントリオール(ライヴ)
ANALEKTA/東京エムプラス
PAN29146 ¥2857+税