ダニエル・ゼペック(ヴァイオリン)

無伴奏の傑作を携えて時空を超える旅へ

C)Marco Borggreve

 ドイツが誇るヴァイオリンの名手が、たった1人での“真剣勝負”に挑む。覇気あふれる演奏で、聴く者すべてを魅了するドイツ・カンマーフィルハーモニーのコンサートマスターにして、アルカント・カルテットのメンバーとしても、瑞々しい音楽創りの一翼を担うダニエル・ゼペック。日本の音楽ファンからの熱い要望に応えて、バロックと現代を往き来するオール無伴奏のリサイタルを、遂に敢行する。
 フランクフルト出身。1993年からドイツ・カンマーフィルのコンサートマスターを務め、ソリストとしても活躍。2002年に結成されたアルカント・カルテットでは、第2ヴァイオリンを担当し、豊かな内声を形作る。その一方で、古楽の先駆者クリストファー・ホグウッドが率いたアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックや、チェンバロやフォルテピアノの名手アンドレアス・シュタイアーと共演するなど、バロック・ヴァイオリン奏者としても活躍。そのしなやかな音楽性は、今がまさに“旬”と呼ぶに相応しい。
 今回の無伴奏リサイタルでは、終曲「シャコンヌ」を擁するバッハ「パルティータ第2番」を“トリ”に。プログラムの中心にビーバー「ロザリオのソナタ」から、凛とした緊張感みなぎる佳品「パッサカリア」、冒頭にテレマン「12のファンタジー」から第9番を置いて、大きな枠組みを形作る。その合間には、現代作品としては異例の人気を誇るライヒ「ヴァイオリン・フェイズ」と、ベリオの傑作「セクエンツァⅧ」を挿入。時空を超える旅へと、聴衆を連れ出してゆく。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ2018年2月号より)

2018.3/7(水)19:00 トッパンホール
問:トッパンホールチケットセンター03-5840-2222 
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