《トスカ》ハイライトなどを至宝の美声で
名だたる声楽コンクールで「出場すなわち優勝」と言われるほどの輝かしい実績を重ね、ヨーロッパ中の檜舞台で活躍するソプラノのテイツィアーナ・ドゥカーティ。日本の音楽ファンの前に再び降り立ち、イタリア伝統のベル・カントと幅広い表現力を備えた、至宝の美声を聴かせる。
今回は、昨年4月の熊本地震で被災した、平成音楽大学を支援するステージに。九州唯一の音楽単科大学の同校は甚大な被害を受けたが、地震の翌月には全授業を再開。ドゥカーティは2015年に同校の主催により、熊本県立劇場で開かれた「華麗なる音楽の祭典」に出演。その縁で、今回の収益金を復興のために寄付する。
ピアノの山口研生と、やはり11年に「華麗なる〜」へ出演した、バリトンの井上雅人が共演。プッチーニ《トスカ》のハイライトをはじめ、サン=サーンス《サムソンとデリラ》から〈私の心はあなたの声に花開く〉などオペラの名シーンをたっぷりと。さらに、山口がソロで、タールベルク「ランメルモールのルチアによる幻想曲」も披露する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2017年10月号より)
2017.10/20(金)19:00 紀尾井ホール
問:テイツィアーナ・ドゥカーティ後援会
080-2744-1015(岩永)