クァルテット・ウィークエンド エルデーディ弦楽四重奏団 弦楽四重奏のみに託されたベートーヴェン最晩年の高貴なるメッセージⅢ

室内楽ファン必聴の重厚なプログラム

©成澤 稔

©成澤 稔

 楽聖が、弦楽四重奏だけに託したメッセージとは。その頂に挑んだ、後世の作曲家の軌跡とは。ソリストとして活躍する4人の精鋭によって組織されたエルデーディ弦楽四重奏団が、その答えを詳らかにする。
 同四重奏団は1989年、蒲生克郷と花崎淳生(ヴァイオリン)、桐山建志(ヴィオラ)、花崎薫(チェロ)の東京芸大出身者で結成。翌年からアマデウス四重奏団のメンバーの指導を受けるなど、音楽性を磨き上げ、国内外で活躍している。
 ベートーヴェン最晩年の作品を軸に、その真髄に迫るシリーズ第3弾。今回は、全6楽章構成の第13番を取り上げる。しかも、第6楽章は決定稿のロンドではなく、初稿にあたる「大フーガ」を置く。「作曲者の最初の意思を尊重しようと…」と蒲生。ここへ組み合わせるのは、ブラームスが長い時間をかけ、40歳の年にようやく完成に至らしめた第2番。蒲生は「自分の形になるまで待ち、作風を凝縮させた彼の作品と、“立ちはだかる壁”だったベートーヴェンをまとめて聴くのは、興味深いはず」と語る。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年2月号から)

2/19(日)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net/