クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン) バッハ無伴奏を弾く ソナタ&パルティータ全曲演奏会

バッハの響きの宇宙を体感

©Giorgia Bertazzi

©Giorgia Bertazzi

 今や、人気・実力ともに“最高峰のヴァイオリニストの一人”と言い切ってもいいだろう。それだけではない。作品への深い洞察やイマジネーションの豊かさにおいても、もはや他の追随を許さない。クリスティアン・テツラフが、ヴァイオリニストにとっての聖典とも言うべき、バッハの無伴奏ヴァイオリンのための6つのソナタとパルティータに、一夜にして挑む。全6曲の上演を「とてつもなく素晴らしい“旅”であり、暗闇から光へと向かう感情の旅」と例えるテツラフ。これまでに2度の録音を行い、世界各地でこの作品の演奏に取り組み、特に4年前のライプツィヒ・バッハ音楽祭では、作曲者ゆかりの聖トーマス教会で、覇気溢れる名演を紡ぎ上げた。「音楽を通して語る際に、以前よりも、ずっと多くの自由を得た」と語る一方、「私がすべての作品に、作品特有の感情を与えるのであって、自分自身を投入するのではない」とストイックな態度を貫く名手。その響きの宇宙を、ぜひとも体感してみたい。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年10月号から)

11/14(土)16:00 紀尾井ホール
問:紀尾井ホールチケットセンター03-3237-0061
http://www.kioi-hall.or.jp

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