東京セレーノクラリネットオーケストラ所属のバスクラ奏者による低音ユニットの人気シリーズ第6弾。今回もオペラや映画の曲などをメンバー自らアレンジ。基本は5人編成だが、例えば「韃靼人の踊り」は6人、《サムソンとデリラ》の「バッカナール」はコントラアルトクラリネットを加えて6人、「タイスの瞑想曲」はピアノとのデュオ…といった変化球も優れもの。目玉は『紅の豚』の劇中歌や久石譲ナンバーで構成された組曲で、同じく異なる楽器編成が混在するのが魅力だ。吹奏楽の名曲としてお馴染み「さくらのうた」の福田洋介(作曲者本人)編によるソロ&五重奏も圧巻。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2025年7月号より)
【information】
CD『スーパー・バスクラ Vol.6/東京セレーノバスクラリネットアンサンブル【木炭】』
ボロディン(渡邊一毅編):韃靼人の踊り/サン=サーンス(古川邦彦編):歌劇《サムソンとデリラ》より「バッカナール」/久石譲(古川編):時代の風—人が人でいられた時—/マスネ(古川編):タイスの瞑想曲/福田洋介:さくらのうた 他
東京セレーノバスクラリネットアンサンブル【木炭】
【古川邦彦 篠塚奈々 渡邊一毅 池田めぐみ 笹岡航太】 他
コジマ録音
ALM-3134 ¥3300(税込)



