人気アーティストが続々登場! 文京シビックホール「夜クラシック」2025-26シーズン

 文京シビックホールで行われている「夜クラシック」は、ベテランから若手まで人気アーティストの気さくなトークと名曲を楽しめるシリーズとして幅広い層から支持されてきた。今年で12年目を迎える「夜クラシック」の2025-2026シーズン全4回のラインナップが発表されている。

左より:仲道郁代 ©Kiyotaka Saito/岡本誠司 ©Yuji Ueno/伊藤悠貴 ©Ryusei Kojima

 7月11日に行われるVol.37は、スタート以来ほぼ毎年このシリーズに登場している仲道郁代が、ヴァイオリンの岡本誠司、チェロの伊藤悠貴という旬の若手弦楽器奏者とともに、シューベルトの作品を届けてくれる。晩年の傑作であるピアノ三重奏曲第2番を中心に、「アヴェ・マリア」やピアノのための即興曲 op.142-3、ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ第2番など、シューベルトの音楽を多角的に楽しめる一夜となりそうだ。

左:笹沼 樹 © Taira Tairadate
右:實川 風 © Taira Tairadate

 10月3日のVol.38には、ソロ、オーケストラ、そして室内楽とさまざまなジャンルで精力的に活動するチェロの笹沼樹と、ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール入賞の実力派ピアニスト・實川風が登場。ドビュッシー、グラナドスとカサド、ピアソラという、それぞれフランス、スペイン、アルゼンチンを代表する作曲家の作品を披露。各作曲家の作風の違いなど繊細なニュアンスで描き出してくれることだろう。また、實川作曲の新作初演が予定されているのも楽しみだ。

左:前橋汀子 ©岡本隆史
右:荘村清志 ©良知賀津也

 ヴァイオリンの前橋汀子とギターの荘村清志が出演するVol.39は12月4日に開催。ヴァイオリンとギターという組み合わせは珍しいが、ふたりは言うまでもなく各楽器におけるレジェンド。実は30年以上前にも共演の経験があるそうで、今回は時を重ねた両者の至芸を堪能できる貴重なコンサートということになる。プログラムはクライスラーの小品やギターの傑作「アルハンブラの想い出」、そしてサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」など、よく知られた名曲が揃っている。これ以上ない贅沢な時間が過ごせるにちがいない。

左:松田理奈 ©Naruyasu Nabeshima
右:清水和音 ©Yuji Hori

 年が明けて2026年2月5日に開催されるVol.40には、注目のヴァイオリニスト松田理奈と、日本を代表するピアニスト清水和音が「夜クラシック」に初登場となる。デビューから40年を超えてなお、第一線で活躍する清水が互いに信頼厚い松田とともに、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーなど「これぞ名曲」というプログラムで楽しませてくれる。

 なお全4公演のセット券はS席9000円とリーズナブル。ぜひ年間を通して楽しみたいシリーズだ。
文:室田尚子
(ぶらあぼ2025年3月号より)

夜クラシック 2025-2026シーズン
【Vol.37】
2025.7/11(金) 
【Vol.38】 10/3(金)
【Vol.39】 12/4(木) 
【Vol.40】 2026.2/5(木)
各日19:00 文京シビックホール
問:シビックチケット03-5803-1111 
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