幣 隆太朗(コントラバス/ルートヴィヒ・チェンバー・プレイヤーズ)

意欲と若さに満ちたアンサンブル

ルートヴィヒ・チェンバー・プレイヤーズ

ルートヴィヒ・チェンバー・プレイヤーズ

 ドイツのシュトゥットガルト放送響のメンバーと日本の若手実力派演奏家によって結成された室内楽アンサンブル、ルートヴィヒ・チェンバー・プレイヤーズ。日本からは白井圭(ヴァイオリン)、横坂源(チェロ)が加わり、弦楽器は主に日本人、管楽器は主にドイツ出身のメンバーによる珍しいグループだ。
 昨年は名前の由来ともなったベートーヴェンの「七重奏曲」をひっさげて、日本各地で演奏を行い、プレイヤーそれぞれの自発性に溢れた演奏が注目された。同響でコントラバス奏者として活躍する幣隆太朗(写真:右から3番目)は、同じオーケストラに所属する管楽器奏者たちと幾度も室内楽を演奏することがあり、その音楽性に惹かれたという。
「音楽をすることが好きでたまらない、そんな意欲を持ったメンバーばかりで、一緒に演奏することが楽しかった。もっと一緒に演奏したい、そこからこのアンサンブルが生まれました」
 今回のツアーの東京と神戸公演では、シューベルトの「八重奏曲」は共通するものの、東京ではプロコフィエフの「五重奏曲」、神戸ではニールセンの「五重奏曲」などが演奏される。
「今年のツアーはシューベルトの『八重奏曲』をメインに据えるので、ヴァイオリンの水谷晃さんにも加わっていただき、かなり豪華なメンバーで演奏することになりました。また、プロコフィエフの『五重奏曲』はコントラバスが編成に加わっている室内楽として、とても重要な作品です。今年もリハーサルはけっこう大変だと思いますが、充実した時間を過ごすことが出来そうです」
 音楽的なリーダーは特に置かず、全員の様々な意見をリハーサルで出し合うスタイルを取っている。
「リハーサルの時はお互いに考えていることをどんどん出し合っています。実際のコンサートの時に、開場直前まで舞台で意見を出し合っていることもありました。個人の感じ方だけでなく、こうすれば、もっと音楽が良くなる、もっと良くしたいという熱っぽさがあります。全員、音楽に対する真剣さが半端ないのです。その想いは演奏で感じていただけけると思います」
 昨年のツアーで取り上げ、アンサンブルの名前の由来ともなったベートーヴェン「七重奏曲」は、このアンサンブルの最も大事な作品として今後も取り上げて行きたい、と語る幣。国際的なメンバー編成、そして若い奏者らしい意欲的な演奏。これまでになかったスタイルの室内楽アンサンブルを、ぜひ、生で体感して欲しい。
取材・文:片桐卓也
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年4月号から)

ルートヴィヒ・チェンバー・プレイヤーズ
5/1(金)19:00 神戸新聞 松方ホール
5/11(月)19:00 紀尾井ホール 
問:テンプリント(鈴木)03-3263-7728

他公演 
4/29(水) 西新潟市民会館多目的ホール 問:025-262-7048
5/2(土) 宗次ホール 問:052-265-1715
5/8(金) 長岡リリックホール 問:0258-29-7715

幣 隆太朗 ソロ・リサイタル 
5/14(木) Hakuju Hall 問:テンプリント・鈴木03-3263-7728