【SACD】シェヘラザード、はげ山の一夜/アントニオ・パッパーノ&サンタ・チェチーリア国立アカデミー管

 ドラマ作りの巧みな名匠パッパーノが、2005年から音楽監督を務めるイタリアの名門楽団を指揮した、リムスキー=コルサコフとムソルグスキーの有名曲のカップリング。ただし「はげ山の一夜」を、一般的なR=コルサコフ版ではなく、作曲者本来の質感が保たれた1867年原典版と1880年の声楽付版で収録している点がポイントだ。「シェヘラザード」は、濃厚・濃密にして劇的でスケールが大きな快演。各楽器のソロの雄弁さも光っている。「はげ山〜」は、荒々しい生命力に溢れた原典版が本盤最大の聴きもの。新鮮かつ鮮烈な声楽付版も十分に刺激的だ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2024年8月号より)

【information】
SACD『シェヘラザード、はげ山の一夜/アントニオ・パッパーノ&サンタ・チェチーリア国立アカデミー管』

リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」/ムソルグスキー:音詩「はげ山における聖ヨハネ祭前夜」(1867年原典版)、歌劇《ソローチンツィの市》より「若者の夢」(1880年版)(1930年V.シェバリーンによるオーケストレーション版)

アントニオ・パッパーノ(指揮)
サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 他

ワーナーミュージック・ジャパン
WPCS-13851 ¥3300(税込)