銀色の瞬間 Vol.6 菊地美奈(ソプラノ) 日本歌曲をうたう

銀座を彩る日本歌曲

 今年オペラ・デビュー20年を迎えるソプラノ菊地美奈が日本歌曲のリサイタルを開く。一人の作曲家から1曲だけと決め、「悩みに悩んで選びぬいた」という20曲が並ぶ。東京芸大時代は日本歌曲を専攻、修士論文のテーマも詩人・深尾須磨子だった。日本歌曲の魅力を、「歌詞がダイレクトに伝わること。広がるイメージを繊細に、大胆に表現したい」と語る。リサイタルは菊地が企画する「銀色の瞬間」シリーズの一環。司会も交えて気楽に楽しめる構成は、人を喜ばせることに貪欲な彼女らしい。“銀”は銀色に輝く歌たちであり、銀座の“銀”でもある。会場のヤマハホールから数軒隣りにある「音楽ビヤプラザライオン」の宣伝企画プロデューサーというユニークな立場でも良質の音楽を提供し続ける彼女。コンサートホールとビアホールという、フォーマルとカジュアル・スタイルの音楽の場が隣接しているのが銀座という街の面白さだ。その両方を、垣根なく楽しんでほしいという願いもこもった、ひな祭りの午後の銀座へGO!
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年2月号から)

3/3(火)14:00 ヤマハホール
問:銀色の瞬間事務局090-3907-8209 
http://www5d.biglobe.ne.jp/~miminana