「びわ湖の春 音楽祭 2024」記者会見に阪哲朗が登場！

　びわ湖ホールをメイン会場として、4月27日、28日の二日間にわたって開催される「びわ湖の春 音楽祭 2024」。2月22日、同ホール内で記者会見が行われ、芸術監督の阪哲朗、館長の村田和彦、総括プロデューサーの村島美也子が登壇した。

　びわ湖ホールの春の風物詩として2010年から開催され、昨年「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」から名称を改め新たなスタートを切った同音楽祭。今年のテーマ、“夢と憧れ”について、阪は「24年度に上演するコルンゴルト《死の都》（2025.3月）と深いつながりがあり、かつ芸術が成立するために不可欠なもの」と語りつつ、各公演のプログラミングについては「『このテーマから連想される作品を』とだけお伝えし、あとは出演者の方々にお任せしています」と明かした。

　大・中・小3つのホールで開催される計16の有料公演には、園田隆一郎（指揮/ピアノ）、石田泰尚（ヴァイオリン）、藤木大地（カウンターテナー）、小林沙羅（ソプラノ）ら日本を代表する音楽家が登場。その上、ガムランや邦楽、高校生の吹奏楽（マーチング）などバラエティに富んだ演目も予定されている。なかでも目を引くのは、ウィーン交響楽団コンサートマスター、ダリボル・カルヴァイの出演。共演経験がある阪はその演奏を「視野が広く、非常に自由で即興的」と評した。山中惇史（ピアノ）とのベートーヴェンの“スプリングソナタ”（4/27・小ホール）、阪率いる京都市交響楽団とのブラームスの協奏曲（4/28・大ホール）と、王道の傑作でその実力を堪能できる。また、阪は初日のオープニング・コンサート（4/27・大ホール）でも京響を指揮し、藤木・小林の両名を迎えオペラ・アリアを中心としたプログラムを披露。その他にも気鋭のバリトン、黒田祐貴が歌うドイツ・リート（4/27・小ホール）や、2019年・ベルリンでの結成以降国際コンクールでの入賞を重ね、活躍の場を広げるレオンコロ弦楽四重奏団によるハイドン＆ヤナーチェク（4/28・小ホール）なども見逃せない。

　今年は5年ぶりにメインロビーでの無料コンサートが復活。有料公演に出演するアーティストに加え、県内のジュニアオーケストラや児童合唱団、国の重要無形民俗文化財にも指定されている大津祭のお囃子など、多彩なパフォーマンスを楽しむことができる。さらに音楽祭の前後には、びわ湖ホール声楽アンサンブルのコンサート（4/13,20,21・野洲市、米原市、甲賀市）や、大人も子どもも楽しめる音楽イベント「ルシオール アート キッズ フェスティバル」（5/19・守山市）と、滋賀県内各地で関連公演が開催され華を添える。

　本音楽祭は「幼いうちに本物の音楽に触れてほしい」という想いから、3歳以上から入場可能となっており、京都フィルハーモニー室内合奏団による「0歳児からのコンサート」（4/27・中ホール）も2公演開催される。未就学の子どものコンサートデビューとしてまたとない機会となるだろう。本音楽祭とコラボした日本酒や紅茶の物販や、地元の飲食店による飲食ブースも予定。うららかな季節の休日、音楽に彩られた“びわ湖の春”を感じに足を運んでみては。

写真提供：びわ湖ホール

〈プログラム一覧〉

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