一途な愛を描いた名作を盤石のキャストで
イタリアで研鑽を積み、オペラ出演やコンサート活動で華やかにキャリアを重ねてきた艶やかなソプラノ、垣岡敦子。2012年より「愛の歌」をテーマに続けてきたリサイタル・シリーズも今回で8回目を迎える。
第6回で日本では上演機会の少ないマスネの傑作オペラ《マノン》を特集して手応えを掴んだ彼女は、昨年の第7回でプッチーニの《トスカ》ハイライト版をとりあげて成功を収め、今年は待望の《蝶々夫人》ハイライト版に挑戦する。同シリーズの好パートナーで音楽監督でもある村上尊志のピアノ演奏で全編を紡ぎ、ピンカートン役のテノールにはお馴染み宮里直樹を起用し、スズキ役のメゾソプラノに、藤原歌劇団の逸材で新国立劇場でも同役にて好評を得た但馬由香を揃えるなど、鉄板の布陣。看板アリアの〈ある晴れた日に〉を筆頭に“愛の二重唱”から壮絶なクライマックスまで、聴きどころを字幕付きで楽しめるので、幅広い客層で盛り上がりをみせるはず!
文:東端哲也
(ぶらあぼ2023年2月号より)
2023.4/2(日)15:00 王子ホール
問:新演コンサート03-6384-2498
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