3年に一度の音楽フェスティバル「横浜音祭り」が、今年9月17日から11月6日にかけて開催される。同フェスティバルは2013年にスタートし、今回が4回目。横浜市内全域を舞台に、クラシック、ジャズ、ポップス、日本伝統音楽など様々なジャンルのプログラムが、約250公演実施される。
開催に先立ち、4月27日にオンライン記者会見が行われ、プログラムや出演アーティストのメッセージが紹介された。登壇者は近藤誠一（横浜アーツフェスティバル実行委員会 委員長）、山中竹春（横浜市長/同実行委員会 名誉委員長）、新井鷗子（横浜音祭り2022ディレクター）の3名。
音楽祭のオープニングを飾るのは、「横浜音祭りライブ・ホップ！」。 新横浜〜横浜〜関内エリアにあるライブハウスによる連携イベントで、“ライブ・ホップ”とは「ライブをはしごする」という意味。共通チケットで複数のライブハウス巡りができる回遊型のイベント。同イベントの特別公演にはOriginal Love、さかいゆう、モノンクル、cobaなどが出演する。
クロージングコンサートには、昨年のショパン国際ピアノコンクールで第2位に入賞した反田恭平率いるJapan National Orchestraが登場。反田は、「コンチェルトをやりたいと思っています。横浜の街のイメージに合った曲も選びたい。皆さんに楽しんでいただけるようなプログラムをご用意しますので、ぜひ楽しみにしていてください」とメッセージを寄せた。
●反田恭平「11/6クロージングコンサート」
そのほかヴァイオリニストの千住真理子によるプログラム「千住真理子&N響のメンバーによるアンサンブル」、カウンターテナーの藤木大地らが出演して横浜市内全18区の文化施設で開催される「横浜18区コンサート」、成田達輝（ヴァイオリン）＆萩原麻未（ピアノ）による「0さいからのこんさーと」、 ワークショップを受講した市内の中学生も共演する「須川展也プロデュース トルヴェール・クヮルテット with 横浜市消防音楽隊」など、国内外で活躍中のアーティストが登場する注目公演が目白押し。神奈川県民ホール、神奈川県立音楽堂、今年秋にリニューアルオープンする横浜みなとみらいホールなど、県内屈指の音楽ホールとの協力事業も見逃せない。
そして、フェスティバルの重要なテーマである「クリエイティブ・インクルージョン」の理念に基づき、国籍、人種、世代、性別や障がいの有無を超えて様々な人々が参加できるプログラムが今年も開催される。
演奏者に合わせて自動伴奏が奏でられる「だれでもピアノ®」、病気などにより外出が困難な場合でも、分身ロボットの遠隔操作により離れた場所でのコンサートに参加できる「OriHime®プロジェクト」、公園や商業施設などのオープンスペースで行われる「街に広がる音プロジェクト」、そのほか児童相談所への出張コンサートや、子どもたちを対象としたワークショップなど多くの企画が予定されている。
会見で新井ディレクターは、“横浜のイベント”として定着してきたフェスティバルについて、「学校関係者や公演の主催者から好評を得ており、リピーターが増えて各世代に受け継がれていることの手応えを感じています」と、次世代育成の成果を挙げた。集客の工夫と見どころについては、安価なチケットで市内のライブハウスを回遊できる「横浜音祭りライブ・ホップ！」やパイプオルガンの歴史にフォーカスした「パイプオルガンと横浜の街2022」など横浜ならではの企画を実施し、「見に行くだけでなく自ら参加することで“市民の音楽祭”として楽しんでもらいたい」と述べた。
そして、コロナ禍を経て実現するフェスティバルへの意気込みとして、「待ちに待ったフェスティバル。横浜音祭りの魅力は、街全体が舞台であるということ。音楽祭をみるという目的に加えて、ショッピングしたりお散歩したり、多彩な街の魅力を楽しんでほしい。感染症対策には万全を期して皆さまをお迎えします」と語った。
出演アーティスト メッセージ
●田島貴男（Original Love）「9/21横浜音祭りライブ・ホップ! 特別公演」
●さかいゆう「9/21横浜音祭りライブ・ホップ! 特別公演」
●千住真理子「9/23千住真理子&N響のメンバーによるアンサンブル」
●藤木大地「10/17,10/18横浜18区コンサート」
横浜音祭り2022
2022.9/17（土）〜11/6（日） 横浜市内全域〈横浜の“街”そのものが舞台〉
チケット発売 6/13（月） 他
問：横浜音祭りチケットセンター045-453-5080
https://yokooto.jp
※発売日・プログラムの詳細は、公式ウェブサイトをご覧ください。