若き名手が放つ渾身のオール・バッハ・プログラム
俊英が奏でる、峻烈なるバッハを聴く。2016年にライプツィヒで開かれた、第20回バッハ国際コンクールのオルガン部門で日本人初となる第1位を獲得して以来、目覚ましい躍進を遂げている若手オルガニストの冨田一樹。川口リリアホールに再び登場し、スイス・クーン社製の銘器で、バッハの傑作に挑む。
大阪・摂津市出身。大阪音楽大学オルガン専攻を最優秀で卒業。同大専攻科を修了後、ドイツ・リューベック音楽大学大学院を最高点で修了。バッハ国際コンクールでは、聴衆賞も受賞した。現在は大阪を拠点にリサイタルを開催したり、動画サイトを利用してオルガンの啓蒙をするなど、多彩な活動を展開している。
18年12月に続く、同ホールでのオール・バッハ。今回は、「小フーガ ト短調」や、カンタータ第147番のコラールをオルガン編曲した「主よ人の望みの喜びよ」など有名作品から、「パッサカリア ハ短調」などオルガン芸術の極みとも言える傑作、さらに素朴なコラール前奏曲まで、バッハのオルガン作品の粋を披露する。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ2020年1月号より)
2020.1/16(木)19:00 川口総合文化センター・リリア 音楽ホール
問:リリア・チケットセンター048-254-9900
https://www.lilia.or.jp