今回は二本立て! チャップリンの傑作をライヴ・オーケストラの迫力とともに
大画面に映し出される名作映画を、新日本フィルハーモニー交響楽団による生演奏で楽しむ人気コラボレーション企画「生オケ・シネマ」。優れた才能を持つ俳優・映画作家にして天才音楽家でもあったチャールズ・チャップリン。彼が関わったオリジナル・サウンドトラックの音楽と映画を上演し、大好評を博してきたこのシリーズも今年で4回目。
今回は彼が世界的映画スターとなる足がかりを築いたファースト・ナショナル社時代の傑作を二本立て(1日2回公演)。街で見つけた捨て子を引き取って育ててきた浮浪者(チャーリー)が5年後に遭遇する、とある“奇跡”を笑いと涙で描いた1921年1月アメリカ初公開の『キッド』と、第一次世界大戦最後の年である18年の10月にアメリカで公開され、(反戦思想を取り入れた)戦争風刺コメディとして大ヒットを記録した『担へ銃』(※別題『チャップリンの兵隊さん』)という魅力的なラインナップ。
どちらもチャップリン自身が後にサウンド版として音楽入れした時のオリジナル・スコアをこのコンサート用に復元。もちろん大画面に映し出されるのは完全デジタル修復を施した鮮明な高画質リマスター版。指揮を務めるのは3回目の登場となるこの道のスペシャリスト、ティモシー・ブロック。ロビーではお馴染み山本光洋のパントマイムが今年も観客を出迎える。
チャップリン生誕130周年に、恐らく本人が望む最高の音響と映像で贈る映画体験をお見逃しなく!
文:東端哲也
(ぶらあぼ2019年5月号より)
2019.5/25(土)11:00 15:00 すみだトリフォニーホール
問:トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212/プランクトン03-3498-2881
https://www.triphony.com/