第8回 関西の音楽大学オーケストラ・フェスティバル IN 京都コンサートホール

音大生たちの若い力が紡ぐ熱いサウンド


 関西の8つの音楽大学の学生たちが一堂に会するオーケストラの祭典「第8回 関西の音楽大学オーケストラ・フェスティバル IN 京都コンサートホール」が開かれる。指揮は名匠、秋山和慶。学生たちによる合同オーケストラと合唱団が編成されて、若い力を爆発させる。
 参加校は大阪音楽大学、大阪教育大学、大阪芸術大学、京都市立芸術大学、神戸女学院大学、相愛大学、同志社女子大学、武庫川女子大学。学生数など規模の異なるそれぞれの大学がオーケストラを通じて互いに切磋琢磨し、交流を深める貴重な機会となっている。
 合同オーケストラだけに、プログラムには大規模な作品が並ぶ。ベートーヴェンの「合唱幻想曲」は、オーケストラに合唱と独唱者6名、ピアノが加わる特異な編成が特徴的な作品。演奏機会は少ないが、ベートーヴェン「第九」の原型のひとつとして知られている。独唱陣とピアノもそれぞれの大学から選抜され、若い力が結集する。
 もう一曲はマーラーの交響曲第5番。こちらはオーケストラのみの作品だが、編成は大きく、精緻なアンサンブルによる管弦楽の機能美が極限まで追求される。壮麗かつエネルギッシュな大曲だけに、大人たちの演奏とは一味違ったポテンシャルの爆発を期待したいもの。
 なお、当日は各大学の紹介ブースも設置される。受験で興味を持つ方にも参考になるだろう。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2018年9月号より)

2018.9/24(月・休)15:00 京都コンサートホール
問:京都コンサートホールチケットカウンター075-711-3231
http://www.kyotoconcerthall.org/