豪華なアメリカン・サウンドに身を浸す
2016年11月、神奈川県のほぼ中央に位置する大和市の「文化創造拠点シリウス」内にオープンした「やまと芸術文化ホール」。今年7月、このホールでアラン・ギルバート指揮東京都交響楽団の公演が開催される。会場は1007席。迫真的なオーケストラ・サウンドを体感する絶好の機会だ。
ギルバートは、17年まで8シーズンにわたってニューヨーク・フィルの音楽監督を務めた、アメリカを代表する指揮者の一人。ベルリン・フィル、コンセルトヘボウ管、メトロポリタン歌劇場への客演等々、世界の第一線で活躍し、19年9月からNDRエルプフィル(旧北ドイツ放送響)の首席指揮者に就任する。彼は都響への客演でも大スケールの名演を展開。抜群の相性を示し、今年から首席客演指揮者に就任した。その就任記念公演に続いて行われるのが本公演。つまり新パートナーシップの輝かしいスタートを、都内以外では最も早く体験することができる。
演目は、バーンスタイン生誕100年を記念した「ウエスト・サイド・ストーリー」の「シンフォニック・ダンス」、ガーシュウィン生誕120年を記念した「パリのアメリカ人」に、ドヴォルザークの新天地アメリカ便り「新世界より」を加えた、極め付けの“ザ・アメリカ”名曲集。今回は、これらニューヨークゆかりのダイナミックかつメロディアスな音楽を、その地に生まれたギルバートの生気と躍動感溢れる指揮、日本屈指の機能性を誇る都響の立体的な演奏で味わえる。会場は小田急江ノ島線と相鉄本線の大和駅から徒歩3分の立地ゆえに、地元の方はもちろん、都内近郊のファンにもお薦めだ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2018年6月号より)
2018.7/22(日)14:00 やまと芸術文化ホール(大和市文化創造拠点シリウス内)
問:やまと芸術文化ホール チケットデスク046-263-3806
http://www.yamato-bunka.jp/hall/