高原で聴く名歌の数々
その比類なき美声で聴衆を魅了し続け、わが国を代表する歌姫として活躍するソプラノの幸田浩子。イタリアのボローニャとオーストリアのウィーン、ヨーロッパ屈指の2大音楽都市に学んで、その空気感を我が物とし、ウィーン・フォルクスオーパーやローマ歌劇場、シュトゥットガルト州立歌劇場など世界的な檜舞台に立つ一方、国内でのオペラ公演はもちろん、テレビやラジオにも出演。明るいキャラクターも相まって、人気を集めている。そんな彼女が、八ヶ岳高原音楽堂でのサロンコンサートに登場。作曲家でもあるピアノの藤満健の共演で、「この道」「からたちの花」など山田耕筰の歌曲やマスカーニ「アヴェ・マリア」、レハールのオペレッタ《メリー・ウィドウ》から「ヴィリアの歌」など、これまで彼女が歩いた道を映し取ったような、多彩な名曲の数々を披露する。標高1500メートルの豊かな自然の中、わずか250人の聴衆だけが味わえる世界的な歌声。この上なく贅沢な時間が、お約束できよう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2014年3月号から)
★3月21日(金・祝)・八ヶ岳高原音楽堂
問:八ヶ岳高原ロッジ0267-98-2131
http://www.yatsugatake.co.jp