
「びわ湖の春 音楽祭 2026」が4月25日、26日の両日に開催される。びわ湖ホールでは2010年からゴールデンウィークの時期に音楽祭を開催しており、23年以降は「びわ湖の春 音楽祭」としてびわ湖ホール第3代芸術監督となった阪哲朗がプロデュースしている。なお阪の芸術監督としての任期は、29年3月末まで3年間の延長が決まった。
今年の音楽祭のテーマは「誘い(いざない)」だ。これはモーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》の誘惑を繰り返すタイトルロールに由来するほか、音楽が持つ言葉にできない表現力の多様性を取り入れて付けられたもの。びわ湖ホールが今年7月から2028年2月まで、大規模改修のために長期休館となることもあって、「お誘い合わせの上、劇場へいらしてください」という意味も盛り込んでいる。なお改修中に実施する同年度のプロデュースオペラは、同じ滋賀県内の守山市民ホールに会場を移して、この《ドン・ジョヴァンニ》の上演が27年1月に予定されている。

音楽祭は全34公演の豪華ラインナップ。昨年よりも公演数が増えた。ずっとオファーをかけてきたという沖澤のどかの出演が「すごくうれしい」と阪は力を込める。沖澤は常任指揮者をつとめる京都市交響楽団を指揮して2公演に登場。シュニトケの「モーツァルト・ア・ラ・ハイドン」とハイドンの「告別交響曲」を並べる考え抜かれたプログラム、そしてファイナル・コンサートではモーツァルトの《フィガロの結婚》の抜粋を、今回の音楽祭に出演した歌手が総出演で取り上げる。「全部沖澤さんに任せようと思ったが、芸術監督としてはそうもいかない」と冗談交じりに笑った阪は、オープニング・コンサートで、テーマの由来となった《ドン・ジョヴァンニ》のアリアとデュエットにピアノ協奏曲第20番を組み合わせたモーツァルト・プログラムで、同じく京都市交響楽団を指揮する。ピアノの独奏者にはヤスミンカ・スタンチュールを迎えた。日本での共演を阪が熱望して「ぜひ紹介したい」というウィーンのピアニストだ。あわせて昨年好評だった、滋賀県内の高校生がびわ湖ホール声楽アンサンブルと共演する合唱プログラムも指揮する。また、カウンターテナーの藤木大地とのロビーコンサートではピアノを弾くから、どれも聴き逃せない。
ほかに堀米ゆず子(ヴァイオリン)、児玉隼人(トランペット)、ニキータ・ボリソグレブスキー(ヴァイオリン)、ゲオルギー・ロマコフ(チェロ)、長谷川将山(尺八)と名手が顔を揃え、シタールが入ったインド古典音楽の公演もある。さらにびわ湖ホールピアノコンクールの受賞者コンサートとバラエティに富んだ内容が揃った。「びわ湖ホール四大テノール」をはじめ、声楽アンサンブルは例年同様に多くのコンサートで大活躍だ。
文:小味渕彦之
(ぶらあぼ2026年4月号より)
びわ湖の春 音楽祭 2026 ~誘い~
2026.4/25(土)、4/26(日) びわ湖ホール
※音楽祭の詳細は下記ウェブサイトにてご確認ください。
問:びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136
https://www.biwako-hall.or.jp/festival/spring2026
