寺田悦子ピアノ・リサイタル
ショパンとブラームスで味わうロマン派の美

©Akira Muto

 ウィーンとアメリカで研鑽を積み、国際的に活躍し続けているピアニストの寺田悦子。幅広いレパートリーを持ち、多彩な舞台で実力を示してきた彼女が、その芸術を余すところなく発揮する公演に臨む。「ショパン VS ブラームス」と題した、寺田にとって大切な楽曲を並べたプログラムだ。ともにロマン派を代表する作曲家でありながら全く方向性の違う芸術を花開かせた二人の作品を並べることで、改めてそれぞれの音楽の魅力を発見できるようになっている。

 寺田が公の場でショパンを演奏するのは久しぶりということで、今回セレクトした7曲のノクターンで熟成された音楽がどのように展開するか期待が膨らむ。ブラームスの作品からは、公私ともにパートナーの渡邉規久雄とのデュオで2台のピアノのためのソナタが選ばれた。ドイツの古典・ロマン派の作品を中心に展開してきた寺田と渡邉のデュオの音楽は楽譜を深く読み込んだ解釈が高く評価されている。今回も作品の本質を聴き手へと届けてくれることであろう。

文:長井進之介

(ぶらあぼ2026年4月号より)

ショパン VS ブラームス 寺田悦子ピアノ・リサイタル 〜春の夜会〜
2026.4/21(火)19:00 東京文化会館(小)
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212
https://www.japanarts.co.jp


長井進之介 Shinnosuke Nagai

国立音楽大学大学院修士課程器楽専攻(伴奏)修了を経て、同大学院博士後期課程音楽学領域単位取得。在学中、カールスルーエ音楽大学に交換留学。アンサンブルを中心にコンサートやレコーディングを行っており、2007年度〈柴田南雄音楽評論賞〉奨励賞受賞(史上最年少)を機に音楽ライターとして活動を開始。現在、群馬大学共同教育学部音楽教育講座非常勤講師、国立音楽大学大学院伴奏助手、インターネットラジオ「OTTAVA」プレゼンターも務める。
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