木管楽器の名役者の魅力をトークと演奏でひも解く!
ファゴットと言えばデュカス「魔法使いの弟子」やストラヴィンスキー「春の祭典」の出だしが頭に浮かぶ。独特な魅力を放つ楽器だが、ピアノやヴァイオリンのような花形の楽器ではなく、オリジナル作品も少ないため、その役割や特徴はあまり知られていない。そんなファゴットの歴史や謎をスライドや実際の音、演奏で解説、後半はモーツァルトの協奏曲やウェーバーの作品などを楽しむコンサートが開かれる。
演奏を担当するのは第21回東京音楽コンクール木管部門第1位および聴衆賞を受賞した保崎佑。日本初となるファゴットでの博士号を取得した俊英だ。ナビゲーターと企画構成は、文筆家、文化芸術プロデューサーの浦久俊彦。前半の解説では、ヨーロッパ文化の知識を織り交ぜたトークを展開するという。ピアノは浜松国際管楽器アカデミー公式伴奏者も務める遠藤直子。
保崎がソリストとして出演する「フレッシュ名曲コンサート」(角田鋼亮指揮・都響、11/9)のプレイベントでもある本公演。紹介されることの少ないファゴットの魅力を存分に楽しめる、貴重な機会となるだろう。
文:長谷川京介
(ぶらあぼ2024年9月号より)
2024.9/18(水)13:30 大田区民ホール・アプリコ(小)
問:大田区文化振興協会03-3750-1555
https://www.ota-bunka.or.jp