1989年、オーストリア・ハンガリー系の音楽一家に生まれる。早くから音楽に親しみ、4歳でピアノを始め、10歳になるとウィーン国立音楽大学でチェロを学び、2003年にクラリネットに転向、ヨハン・ヒントラーに師事した。その間、ピアノ、チェロ、クラリネットの各楽器で数々のコンクールにて優勝を果たす。
その後、ウィーン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、グスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラで、オーケストラ奏者としてのキャリアを開始する。2009年、ハーバード大学在学中に、ベルリン・フィル・オーケストラ・アカデミーに入学。その後わずか21歳で、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席クラリネット奏者に就任。現在、世界で最も注目を集めるスター・クラリネット奏者として活躍をしている。
ソリストとして、サー・サイモン・ラトル、ヤニック・ネゼ=セガン、アンドリス・ネルソンス、パブロ・エラス=カサド、アラン・ギルバートの指揮のもと、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団などと共演している。室内楽奏者としても、マレイ・ペライア、レイフ・オヴェ・アンスネス、レオニダス・カヴァコス、ジャニーヌ・ヤンセン、ソル・ガベッタ、ヨーヨー・マと共演しているほか、アンサンブル・ウィーン=ベルリンのメンバーとしても活躍している。また、スイスのビュルゲンシュトック音楽祭の芸術監督をピアニストのホセ・ガヤルドと共に務めている。
2013年2月、ドイツ・グラモフォンと専属レコーディング契約を結び、クラリネット独奏者としては初のイエロー・レーベル専属アーティストとなった。2枚目のアルバム「Brahms – The Hungarian Connection」は2015年エコー・クラシック賞器楽演奏家部門を受賞。2017年2月には、89年の歴史を誇る名門デッカとクラリネット奏者として初めて専属レコーディング契約を結び、デッカ・クラシックス・デビューアルバム「New Era」をリリースし、話題となる。
また、ともにウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席クラリネット奏者である父エルンスト、兄ダニエルとクラリネット・トリオ「ザ・クラリノッツ」を2005年に結成。2016年にはトリオ初のCDをドイツ・グラモフォンよりリリースした。
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