紀尾井ホール室内管弦楽団によるアンサンブル6「音楽の冗談」

天才作曲家の成熟の軌跡と嗜好をクローズアップ

C)ヒダキトモコ

 第一線のソリストや首席級奏者で構成された、紀尾井ホール室内管弦楽団のメンバーによるアンサンブル公演。第6弾では、モーツァルトの少年期と壮年期の作品を特集する。モーツァルトの誕生日に行われる当公演は、研究者や愛好家で組織されている日本モーツァルト協会の第615回例会でもある。

 前半は、9〜10歳の「神童」時代の作品を。1765年、ロンドン滞在中に書いたとされるヘ長調(K.19a)、翌年に修道院での宿泊のお礼として残したと伝わる「旧ランバッハ」ことト長調(K.45a)という2つの交響曲に加え、様々な体裁の曲の集成ながら交響曲としても演奏可能な「ガリマティアス・ムジクム」(K.32)と、機知に富んだ3作品が登場する。

 そして後半は、31歳の時に作曲された「音楽の冗談」(K.522)が軸に。下手な音楽家をからかうように、無茶な転調や和音などが満載されている。これに先立ち、踊り好きのモーツァルトならではの、数組のカップルで踊る「6つのコントルダンス」(K.462)なども披露。天才作曲家の成熟の軌跡と洒落っ気が、同時に体感できよう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2020年1月号より)

紀尾井ホール室内管弦楽団によるアンサンブル6「音楽の冗談」
—少年アマデウスから壮年モーツァルトへ(日本モーツァルト協会 第615回例会)
2020.1/27(月)19:00 紀尾井ホール
問:紀尾井ホールチケットセンター03-3237-0061
http://www.kioi-hall.or.jp