超絶技巧と“歌心”が際立つエキサイティングなステージ
アメリカに生まれ、幼少期をフランスで過ごしたのちに桐朋学園大学、ジュネーヴ高等音楽院で学んだヴァイオリニストの宮﨑陽江。現在は日本とスイスを拠点に、日本とヨーロッパの音楽文化の普及・発展に取り組んでいる。これまでに宮﨑はシューベルトを中心としたプログラムをはじめ、意欲的かつ幅広い時代と作曲家、そして超絶技巧の凝らされた作品が並ぶコンサートを展開し、高い評価を受けてきた。今回もサラサーテにカステルヌオーヴォ=テデスコなど、ヴァイオリンの魅力を存分に味わえる内容となっている。共演者にはピアニストでカンポバッソ国立音楽院教授のマルコ・グリサンティを迎え、丁々発止のアンサンブルを聴かせてくれるだろう。また、宮﨑は積極的に自作を取り入れてきたが、今回は「ラ・カンパネラ幻想曲」を披露する。おそらく超絶技巧の凝らされた作品となるのはもちろんだが、彼女の特性である歌心も存分に発揮されたものとなるだろう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2019年11月号より)
2019.12/4(水)19:00 Hakuju Hall
問:コンサートイマジン03-3235-3777
12/9(月)19:00 札幌コンサートホール Kitara(小)
問:オフィス・ワン011-612-8696
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