ショパン・フェスティバル2018 in 表参道

“前奏曲”に聴くショパン作品の神髄


 演奏家や研究者、愛好家などで組織する日本ショパン協会が、カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」を舞台に、2010年から毎年開いている「ショパン・フェスティバル in 表参道」。今年は「前奏曲」がテーマに。ショパンはもちろん、バッハやドビュッシーなど、“前奏曲”の名の下に創作した他の作曲家にも目を向け、全12公演が6日連続で開かれる。
 期間中は、若手ピアニスト中心のランチタイムコンサートと、中堅からベテランまでの名手によるイブニングコンサートが各6公演。「ランチタイム」では福井敬介、原嶋唯、太田糸音、千葉遥一郎、古海行子、アレクサンドラ・シフィグットが順に出演し、「24の前奏曲」を分担で弾くほか、ショパンの傑作を中心に鮮烈に披露する。
 「イブニング」の幕開けを飾るのは、ラトビア出身のディーナ・ヨッフェ。ショパンとスクリャービンの「24の前奏曲」全曲を弾く。第2夜の橘高昌男はドビュッシーとショパンの「前奏曲」にバッハ、メンデルスゾーンを交えて。阿見真依子による第3夜は、ショパンとスクリャービンに、バッハとメンデルスゾーンの「前奏曲とフーガ」を組み合わせる。第4夜の矢島愛子は、2曲の前奏曲ほかショパンの名品に、スクリャービン「24の前奏曲」全曲を披露。第5夜に登場の岸美奈子は、ショパンとスクリャービンの「24の前奏曲」抜粋に、ドビュッシー「前奏曲集第1集」から4曲ほかを。掉尾を飾る寺田悦子は、ショパン「24の前奏曲」(抜粋)やバッハ「平均律」から12曲の「前奏曲」などを弾く。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年3月号より)

2018.5/28(月)〜 2018.6/2(土)
ランチタイムコンサート 各日12:00 
イブニングコンサート 各日18:30(6/2のみ17:00)
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」 
2018.3/1(木)発売
問:日本ショパン協会03-6718-4239/カワイ音楽振興会03-6718-4199 
http://chopin-society-japan.com/