イマジン 歌の花束

異色のテノールも登場! 声の魅力を満喫

 ソプラノと2人のテノールによる、オペラ、オペレッタの名曲をたっぷり堪能する2時間。ソプラノの伊藤晴(はれ)は、2013年第9回藤沢オペラコンクール第2位の新進。昨年の藤原歌劇団80周年記念公演《ラ・ボエーム》(ムゼッタ)への出演など注目度上昇中。東欧を中心にヨーロッパの劇場で活躍するスロヴァキア出身のオトカル・クラインは、歌の実力も高い評価を得ているが、なんと昨年、スロヴァキアの人口約4万人の小都市ノベー・ザームキー市の市長に就任したという超異色の肩書きを持つテノールだ。そして日本を代表する二枚目テノール中鉢聡。今回は得意のイタリア・オペラばかりでなく、《ローエングリン》のアリア〈はるか遠い国へ〉でワーグナーを初披露というから注目。ピアノは山田武彦。人の声は、大ホールで聴くよりも、中規模の会場で間近に聴いたほうが真の実力を見極めることができる。浜離宮朝日ホールは、まさに最適な会場のひとつだ。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年6月号から)

6/18(木)19:00 浜離宮朝日ホール
問:イマジン・チケットセンター03-3235-3777 
http://www.concert.co.jp