第549回日経ミューズサロン アンティ・シーララ ピアノ・リサイタル

北欧の至宝が紡ぐ楽聖の最終章

©Tibor Bozi

 これまでに数多くの名演奏家が出演してきた「日経ミューズサロン」。第549回の出演者はアンティ・シーララである。1997年のウィーン・ベートーヴェン国際コンクールで第1位(最年少)、2003年リーズ国際ピアノコンクール優勝という快挙を重ね、すでに名匠の域に達しているピアニストだ。これまでにヘルベルト・ブロムシュテット、エサ=ペッカ・サロネンらの指揮のもと、ベルリン・ドイツ響、チューリヒ・トーンハレ管、ウィーン響、N響に読響など世界各国の一流オーケストラと共演してきた。

 彼はソロに協奏曲、室内楽それぞれで幅広いレパートリーを誇るが、最も大切にしている作曲家はベートーヴェン。特にピアノ・ソナタはこれまでに全曲演奏も含め何度も披露してきた。なかでも今回のリサイタルで取り上げる後期の三大ソナタは演奏機会が多く、録音もしており、いずれも高い評価を受けている。猛暑となりそうなこの夏、卓越した演奏で名曲を堪能しよう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2024年8月号より)

2024.8/5(月)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227 
https://stage.exhn.jp