第11回 羽石道代プラスシリーズ
―ヒンデミット没後60周年に ピアノと私にできること―

愛する作品を軸に、ロマンからモダンに至る道程を映し出す

 東京藝術大学、同大学大学院をともに首席で卒業・修了したピアニストの羽石道代。ソリストとしてはもとより、室内楽をはじめとする様々な領域でのアンサンブル・ピアニストとして目覚ましい活躍を見せており、国内外のアーティストから厚い信頼を得ている。

 そんな彼女の活動の中でも特に重要なものとなっているのが、ピアノ・ソロとアンサンブルを織り交ぜてのユニークなプログラミングによるコンサート・シリーズ「羽石道代プラスシリーズ」である。第11回となる今回は、前半にバスバリトンの池田直樹との共演でブラームスの歌曲、後半は羽石にとって「音楽家人生の一つの柱になりつつある」というヒンデミットのピアノ曲「ルードゥス・トナリス」を選曲。ロマン派を代表する作曲家の美しい旋律と和声、それらに影響を受けつつも、そこから脱却を図った作曲家による作品を味わうことで、音楽史の“変革”を深く実感できることだろう。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2023年12月号より)

2023.12/27(水)19:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677 
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