ショパンの200回目の誕生日となった3月1日、松尾楽器商会とEMIミュージック・ジャパンによる「永遠のショパン〜ショパン生誕200周年記念サロン・コンサート〜」が開かれた。会場は松尾楽器商会ショールームに隣接するスタインウェイ・サロン東京(日比谷)。抽選による来客数60人というミニ・コンサートながら、出演者は1985年のショパン国際ピアノコンクールの覇者スタニスラフ・ブーニンと現在15歳の話題のピアニスト小林愛美という豪華版。プログラムはすべてショパン。まず小林が「ワルツホ短調」と「ノクターン嬰ハ短調“レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ”」を、続いてブーニンがポロネーズ第15番、マズルカ第5番、「子犬のワルツ」の3曲を披露した。当日2人が弾いたのは松尾楽器商会社長である松尾治樹氏所蔵の1909年製プレイエル・ピアノ。プレイエルはショパンが愛用していたことで知られるが、今回の楽器も柔らかく繊細な音色が大きな特徴。ショパン特有の歌うような旋律とデリケートな表現にふさわしい。
「東京でプレイエルを弾くのは初めて。ノクターンやマズルカを弾くには適した楽器。もっとコンサート会場で弾かれてもよいのでは」(ブーニン)。「現代のピアノと違う音色。ショパンの時代の雰囲気が伝わってくるよう」(小林)と演奏後のトーク・コーナーでは2人が名器への感想を述べた。このプレイエル・ピアノは今年の4月中旬まで松尾楽器商会ショールーム内で展示される。
問:松尾楽器商会0120-004-331