
|CONTENTS|
・微分音がもたらす新たな音響美〜〈コンポージアム2025〉(ぶらあぼ5月号記事)・・・・八木宏之
・特別対談 沼野雄司×小室敬幸 〜ゲオルク・フリードリヒ・ハースを語る|前編
・特別対談 沼野雄司×小室敬幸 〜ゲオルク・フリードリヒ・ハースを語る|後編
・コンポージアム2025 リハーサルレポート・・・・小室敬幸
・2025年度 武満徹作曲賞レポート(近日公開予定)
ゲオルク・フリードリヒ・ハース(作曲家/2025年度武満徹作曲賞審査員)
Georg Friedrich Haas, composer / judge of Toru Takemitsu Composition Award 2025
1953年オーストリア、グラーツ生まれ。グラーツ国立音楽大学にてゲスタ・ノイヴィルトに作曲を、ドリス・ヴォルフにピアノを学ぶ。その後ウィーン国立音楽大学にてフリードリヒ・ツェルハに師事。ダルムシュタット夏期現代音楽講習会やIRCAMでも学んでいる。グラーツ国立音楽大学とバーゼル音楽院にて教えたのち、2013年からはトリスタン・ミュライユの後任としてニューヨークのコロンビア大学作曲科教授を務めている。
ヴィシネグラツキーやアロイス・ハーバを研究し、室内アンサンブルのための《夜陰》(1991)、室内オペラ『夜』(1995-96/98)、弦楽四重奏曲第1番(1997)、《Nach-Ruf…ent-gleitend…》(1999)等、多くの作品で微分音を駆使し、精妙にコントロールされた倍音が特徴的である。同時に、過去の作曲家へも視線を注ぎ、シューベルトの未完のソナタD840をオーケストレーションした《トルソー》(1999-2000/01)、シュレーカーのオペラ『はるかなる響き』を引用する《チェロ協奏曲》(2004)、モーツァルト《レクイエム》と組み合わせる《7つの音空間》(2005)、またライプツィヒ・ゲヴァントハウス管からの委嘱作《夏の夜の夢》(2009)ではメンデルスゾーンからの引用が織り込まれている。
最新作に、アンサンブル・モデルンの演奏によりドナウエッシンゲン音楽祭で初演された《weiter und weiter und weiter…》(2022)、ウィーン楽友協会の委嘱作《ungefähr ganz genau》(2022)などがある。
ウィーン市音楽賞(2004)、オーストリア国家大賞(2007)、南西ドイツ放送響作曲賞(2010)、ザルツブルク音楽賞(2013)など多くの受賞歴がある。ベルリン芸術アカデミーやバイエルン芸術アカデミーの会員。
作品はユニバーサル・エディションおよびリコルディ・ベルリン(2016年秋以降)より出版されている。

5/21|ゲオルク・フリードリヒ・ハース トークセッション
5/21(水)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
[出演]
ゲオルク・フリードリヒ・ハース
沼野雄司(聞き手)
入場無料(事前申込不要)

©Ricordi/Harald-Hoffmann
5/22|ゲオルク・フリードリヒ・ハースの音楽
5/22(木)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
[出演]
ジョナサン・ストックハンマー(指揮)
ホルンロー・モダン・アルプホルン・カルテット
読売日本交響楽団
[曲目]
メンデルスゾーン:序曲《フィンガルの洞窟》op.26
マーラー:交響曲第10番嬰ヘ長調 から「アダージョ」
ハース:《… e finisci già?》~オーケストラのための(2011)[日本初演]
ハース:コンチェルト・グロッソ第1番 ~4本のアルプホルンとオーケストラのための(2014)[日本初演]


©Muriel Steiner

5/25|2025年度 武満徹作曲賞本選演奏会
5/25(日)15:00 東京オペラシティ コンサートホール
阿部加奈子(指揮)
東京フィルハーモニー交響楽団
[ファイナリスト](演奏順)
我妻 英(日本):管弦楽のための《祀》
金田 望(日本):2群のオーケストラのための《肌と布の遊び》
チャーイン・チョウ(中国):潮汐ロック
フランチェスコ・マリオッティ(イタリア):二枚折絵





