Tag Archive for 都響

小泉和裕(指揮) 東京都交響楽団

充実顕著な実力者がおくる十八番二題  「こんな協奏曲が書けるとわかっていたら、真っ先に自分が書いていただろうに!」…これは、ドヴォルザークのチェロ協奏曲を知った際に発したブラームスの言葉だ。ブラームスは自ら世に出した後輩に、ドヴォルザークは恩人に敬意を抱き、二人は厚い友情で結ばれていた。都響の7月A定期は、この二人の本…

【リハーサル・レポート】フィリップ・マヌリの音楽

現代の「管弦楽の魔術師」マヌリが生み出す、 新たなオーケストラのサウンド  今年で21回目を迎えた東京オペラシティ文化財団が主催する「コンポージアムCOMPOSIUM」(Composition + Symposiumを組み合わせた造語)。核となるのは、ひとりの作曲家に審査を一任する「武満徹作曲賞」なのだが、審査員として…

アンドリュー・リットン(指揮) 東京都交響楽団

初夏を彩る、律動感とパワー漲るサウンド    5月の東京都交響楽団定期演奏会Aシリーズには、アンドリュー・リットンが4年ぶりに登場する。ニューヨークに生まれ、イギリスのボーンマス交響楽団桂冠指揮者、ノルウェーのベルゲン・フィル桂冠音楽監督を務めるリットンだが、現在はニューヨーク・シティ・バレエ音楽監督の任にも…

軽井沢大賀ホール 2019春の音楽祭

GWはリゾートで上質な音楽に浸るという贅沢    日本が大きな時代の転換期を迎える4月から5月。今年の大型連休をどう過ごそうかと思っている方へ、リゾート地に滞在して毎日を最高級の音楽で楽しむというプランはいかがだろうか。多くの観光客で賑わう軽井沢において、クラシックを中心に多くのコンサートを行ってきた軽井沢大…

大野和士(指揮) 東京都交響楽団

新シーズンは抒情とロマンに満ちた20世紀作品で開幕  大野和士音楽監督のもと、次々と意欲的なプログラムを披露する東京都交響楽団。4月の第877回定期演奏会Bシリーズでは、武満徹の「鳥は星形の庭に降りる」、シベリウスの交響曲第6番、ラフマニノフの交響的舞曲という3曲の20世紀作品をとりあげる。  前半の武満とシベリウスの…

エリアフ・インバル(指揮) 東京都交響楽団

インバルの魅力全開、ショスタコ春の嵐  この3月、1年ぶりにエリアフ・インバルが東京都交響楽団の指揮台に立つ。常に高い機能性と誠実な演奏を誇る都響だが、長年にわたり同団を鍛え上げたインバルの登壇となると、聴衆も含めてやはり特別な空気が漂う。特に今年は福岡と名古屋でも特別公演を行うということで、広く期待が高まっている。 …

【ゲネプロレポート】新国立劇場《紫苑物語》

平安を題材にした普遍的なファンタジー、ドリームチームが創り上げる新作オペラ  指揮者の大野和士が7代目の新国立劇場オペラ芸術監督に就任したのは2018年9月のこと。その大野が芸術監督として初めて新国立劇場のオーケストラピットに入ると話題になっているのが西村朗のオペラ《紫苑物語》だ。大野は、1シーズンおきに日本人作曲家に…

新国立劇場オペラ《紫苑物語》稽古場レポート

 2019年2月17日、新国立劇場でオペラ《紫苑物語》が世界初演を迎える。2018/19シーズンから同劇場オペラ芸術監督に就任した大野和士が掲げた「5つの柱」のひとつである「日本人作曲家委嘱作品シリーズ」の第1弾となる。石川淳の短編小説を原作に、長木誠司が監修、佐々木幹郎が台本をてがけ、西村朗が作曲した。演出は笈田ヨシ…

ニコラス・コロン(指揮) 東京都交響楽団

新世代指揮者の才気が光る古典と新古典  シャープでスマートな指揮姿と、若きサイモン・ラトルを連想させるヘアスタイル、オペラを含む古典から現代までの幅広いレパートリー、同じ年(1983年生まれ)のロビン・ティチアーティと共に創設したオーロラ管弦楽団(室内オケ)での活躍、そして2018シーズンからはハーグ・レジデンティ管弦…

大野和士(指揮) 東京都交響楽団

喜劇と悲劇が交錯する近代音楽の深淵  大野和士率いる都響が10月定期で披露したシュレーカーとツェムリンスキーの作品を聴いて、同コンビのプログラミングの妙と、大野が清新な抒情美や色香を都響に付与しているのを実感した。同様の感触を期待できるのが2019年1月定期のAシリーズ。特にマーラーの「少年の不思議な角笛」(5曲)は要…