熊本震災復興支援チャリティーコンサート 武藤英明(指揮) チェコ国立室内管弦楽団パルドビツェ

チェコの名門団体が「第九」などの名曲を披露

 “音楽の国”を代表するオーケストラのひとつで、特に古典作品の演奏には定評のある、チェコ国立室内管弦楽団パルドビツェが来日。東欧のオーケストラ・サウンドを知り尽くし、国際的な活躍を続ける武藤英明の指揮で、ベートーヴェンの交響曲を核とした、珠玉の名曲の数々を披露する。
 同管弦楽団は、首都プラハから東へ約100キロ、エルベ河畔の古都パルドビツェで、1969年に設立。初代音楽監督のリボル・ペシェクのもと、短期間のうちに実力を磨き、チェコ有数の楽団に急成長。今回は、チェコの巨匠ズデニェク・コシュラーの薫陶を受け、国内外の一線楽団と共演を重ねる武藤との共演だけに、名演が期待できる。
 「熊本震災復興支援チャリティーコンサート」と銘打った、今回の来日公演。長崎県内での3公演のうち2公演では、復興の願いを込めて、市民合唱団などと共に、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」を謳い上げる(1/28,1/29)。また、長崎・諫早公演では、ベートーヴェンの交響曲第7番とピアノ協奏曲第5番「皇帝」(独奏:海老彰子)、モーツァルトのホルン協奏曲第4番(独奏:プジェミスル・ヴォイタ)を披露する(1/30)。
 一方、東京と横浜での公演も、ベートーヴェンの交響曲第7番がメインに。ここへ、同楽団が誇る精鋭ホルン奏者4人を揃えて、シューマン「4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック」を演奏。これに先立ち、“あの騒動”も乗り越えて、精力的な作曲活動を展開する新垣隆の新作「弦楽オーケストラとフルートの為のFNM」が世界初演されるのも、大いに注目だ。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年1月号から)

2017.1/28(土)14:00 アルカスSASEBO
1/29(日)14:00 長崎ブリックホール
1/30(月)19:00 諫早文化会館
2/1(水)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
2/3(金)14:00 横浜みなとみらいホール
問:ベルカントジャパン090-8947-6389