世界各地で目覚ましい活躍を続け、ザルツブルク、エディンバラ、ミュンヘン、ウィーン、サンクトペテルブルク、オールドバラ等の音楽祭や、ウィーン・コンツェルトハウス、カーネギー・ホール、アムステルダム・コンセルトヘボウ、バービカン・センター、ウィグモア・ホール等のコンサートホールに登場している。オペラでも、ベルリン・ドイツ・オペラで《ヴェニスに死す》のアッシェンバッハ、ミラノ・スカラ座で《ねじの回転》のクィント、パリ国立オペラでヘンデルの《イェフタ》、バイエルン国立歌劇場で《ポッペアの戴冠》のネローネと《放蕩児の遍歴》のトム・レイクウェル、ウィーン国立歌劇場で《ドン・ジョヴァンニ》のドン・オッターヴィオ、イングリッシュ・ナショナル・オペラで《魔笛》のタミーノと《セメーレ》のジュピター、ロイヤル・オペラで《テンペスト》のキャリバン等、多くの役どころを演じる。
これまでに、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、シカゴ交響楽団、ボストン交響楽団、ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニック、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団等のオーケストラと、サー・サイモン・ラトル、サー・コリン・デイヴィス、サー・アンドリュー・デイヴィス、小澤征爾、サー・アントニオ・パッパーノ、リッカルド・ムーティ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、ダニエル・バレンボイム、ダニエル・ハーディング、ドナルド・ラニクルズ等の指揮者と共演している。ハンス・ヴェルナー・ヘンツェの〈犠牲、フランツ・ヴェルフェルの劇詩による〉をパッパーノ指揮サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団と世界初演した。
2022/23シーズンは、オペラ・コミック座で《アルミード》のルノーと、レ・タラン・リリクとのマタイ受難曲のツアーがある。コンサートでは、モネ劇場でアントニオ・パッパーノとのツェンダーの『冬の旅』、フィリップ・ジョルダン指揮サンフランシスコ交響楽団およびロバート・トレヴィーノ指揮ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団との『戦争レクイエム』、MITO音楽祭での『イルミナシオン』、ミケーレ・マリオッティ指揮ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団との『少年の魔法の角笛』、オリ・ムストネン指揮トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団とのムストネン『Taivaanvalot』、トーマス・ツェートマイアー指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団との『夏の夜』、ヤン・トマシュ・アダムス指揮カペラ・クラコヴィエンシスとの『楽園とペリ』、ヴァディム・ホロデンコ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団との『冬の旅』、ハレ管弦楽団およびバーミンガム市交響楽団とのブリテン『セレナード』、ウィーン・コンツェルトハウスおよびパレ・デ・ボザールでブラッド・メルドーとの『The Folly of Desire』のほか、ベルギー・ベイローク、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、ウィグモア・ホール等に登場する。
また、ジュリアス・ドレイクとの『冬の旅』韓国ツアーや、エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団とのヨーロッパ・ツアーがある。マグナス・スヴェンソンとはストックホルム・コンサートホールに登場するほか、サスキア・ジョルジーニとアムステルダム・コンセルトヘボウおよびスペイン・サラゴサで公演を行い、ジュリアス・ドレイクとはピエール・ブーレーズ・ザールおよびマドリード国立音楽堂で演奏する。
録音の分野でもグラモフォン賞をはじめ数多くの賞を獲得し、グラミー賞には計15回ノミネートされている。トーマス・アデスとの『シューベルト:冬の旅』はインターナショナル・クラシカル・ミュージック・アワーズ2020の声楽部門を受賞。近年はペンタトーンからサスキア・ジョルジーニとの『レスピーギ:歌曲集』と『美しき水車小屋の娘』をリリース。アントニオ・パッパーノとの『シェイクスピア・ソングズ』は2017年グラミー賞を受賞し、『レクイエム~戦争の悲哀』も高評を得る。
オックスフォード大学で歴史学の博士課程を修了、名誉学士を授与され、セント・アンドリュース大学の名誉音楽博士を授与されている。2004年には大英帝国勲章のひとつであるCBE勲章を受勲。Faber&Faber社より出版した『Schubert’s Winter Journey: Anatomy of an Obsession』(邦訳『シューベルトの「冬の旅」』)は、2016年ダフ・クーパー賞を受賞した。