
“血湧き肉躍る”─この形容にまさしく相応しいコンサートが、スパニッシュ・ブラスの「フラメンコの魔法」だ。同ブラスは35年のキャリアを誇る金管五重奏団。1996年、この編成では世界で最も権威あるナルボンヌ国際金管五重奏コンクールで優勝し、以後2020年のスペイン国家音楽賞をはじめ数々の賞を受賞している。こうした実績が物語る実力に加えて、結成当初のメンバーを維持している点も驚異的。すなわち、高い技量と強固なまとまりを兼備したグループである。

右:パブロ・エヘア
今回は、そんな彼らが、フラメンコ・パーカッションの名手と二人の実力派フラメンコ・ダンサーを迎えておくる、極めてエキサイティングかつパッショネイトな公演。演目は未発表だが、前回22年はファリャ等によるスペインのクラシック名曲から、地元の大衆歌やピアソラまで多彩な楽曲が披露されているので、今回も同様の内容が期待できる。これは、長く活躍するブラス・グループの妙技と、本場の者のみ表現可能なフラメンコの真価を合わせて堪能できる稀有なコンサートだ。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2026年5月号より)
フラメンコの魔法 スパニッシュ・ブラス 2026
2026.6/18(木)19:00 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
6/20(土)15:00 長野/塩尻市文化会館 レザンホール
6/21(日)14:00 愛知/しらかわホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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柴田克彦 Katsuhiko Shibata
福岡県生まれ。音楽マネージメント勤務を経て、フリーの音楽ライター・評論家&編集者となる。雑誌、コンサート・プログラム、Web、宣伝媒体、CDブックレットへの、取材・紹介記事や曲目解説等の寄稿、プログラム等の編集業務を行うほか、講演や講座も受け持つなど、幅広く活動中。著書に『山本直純と小澤征爾』(朝日新書)、 『1曲1分でわかる! 吹奏楽編曲されているクラシック名曲集』(音楽之友社)。
